料理と宗教

インドネシア・バリ島は、 日本から約7時間で行くことができる 緑豊かな常夏の島だ。 空気は、熱帯の潤いのある熱を帯び、 街は、神に捧げられたお香の香が漂っており、 いつも、車の音や、鶏や犬が啼く声、 鳥のさえずりなどの音が聞こえてくる。 強い陽射しの下では、植物の色彩も、 光も、影も 鮮やかに際立つ。 そして、バリ・ヒンドゥーの神々や 森羅万象への信仰が、 この島の芸術を深めている。

インドネシア料理

食べ物に困ることはないのではないかと思う位、観光客が訪れる地域では、 本格的なイタリア料理から日本料理のレストラン、ワルンと呼ばれるバリ料理の食堂や屋台まで、いろんな料理が選択可能です。 バリでは、野菜料理が少なく、山羊・牛・鶏・豚の肉を使った郷土料理が多い印象でした。 そんな中で、「ナシ・チャンプル」と「バビ・グリン」は、おすすめ料理です。

ナシ・チャンプル Nasi Chanpur

パラパラのご飯と様々なお惣菜を一度に味わえる一皿。 お店によって、お惣菜や味付けが、全く異なる定食みたいなもの。 道端では、ナシ・プティ(Nasi Puti)と呼ばれる少なめのご飯と辛いソース付きの惣菜1品のセットが  バナナの皮で綺麗に包まれて売られていました。

バビ・グリン Babi Guling

よくお祭りの時などに御馳走として作られる小豚の丸焼き料理だそうです。 かなりスパイシーな味付けで、パリパリした皮と、柔らかい肉が絶品でした。 黒いソーセージみたいなものは、豚の血を香辛料と混ぜて熱で固めたものだそうです。

その他、独特な味がオススメ

漢方ドリンク「ジャムー(Jhamu)」
医薬品の漢方粉薬を 少量のお湯で溶かしたような味の苦い健康ドリンク。蜂蜜が添えられていました。緩和させたい 症状によって、使用する漢方が違います。

バリのお菓子生菓子(Kue)
バナナの葉に 包んで蒸した餅米の中に ココナツの実や、椰子砂糖が入っていて、日本の和菓子みたい。 甘さ控えめで美味しかった。

生活と宗教

バリ・ヒンドゥー教徒が人口の90%を占めるバリ。
彼等は、母の体の中に生を受けてから死ぬまでの間に、 教えに則した沢山の儀礼を通過しなくてはならないそうです。 家や店には、神様を祀った石灯籠のような祠があり、毎日、何度も「お供え」の儀式が行われています。バリでは、 祈るという行為は、珍しい事ではなく、ごくありふれた行為であることが、なんだか新鮮でした。 その信仰の空気の中に「善」と「悪」の神々が、渾沌と存在しているような独特の雰囲気が、バリ島の魅力でもあるなぁと思いました。